SBウォール工法では、現地土砂を内部材として有効活用します。研究会では、現地土砂の内部材への要求品質を満たすための研究を継続して行っています。H22年11月時点では研究データは1,500件を超えており、増加し続けています。これらのデータを活用することで、内部材の品質を確保するためのお手伝いを行っております。
SBウォール内部材について
SBウォール内部材への土砂の適応性確認について
SBウォール工法の内部材の適応性判断については、SBウォール工法研究会独自の試験や指標を用い、SB内部材フローにより設計から施工までの各段階において、適宜適切な情報を提供できる内部材の適応性判断体系を整えています。
内部材の適応性判断体系に関する資料(2.3MB)
土砂の適応性判断体系図
適応性指標による適応性チャート事例
SB内部材フローは、以下の適応性判断指標試料および試験により、SBウォール工法内部材の適応性を判断するフローです。
適応性判断指標(5.3MB)
INSEM材適正判断試験データを参照し、SBウォールの配合試験データを分類したものから適応性概要と単位体積重量の推定を行います。
INSEM材適正判断試験データ(5.3MB)
工期約10日で、単位セメント量の推定、単位体積重量の推定を行います。
INSEM材適正判断試験による試験結果事例
INSEM専用プラントの開発
SBウォール工法研究会では、内部材となる、INSEM専用プラントの開発を行っています。
INSEMプラント開発の目標
- 4tトラックおよび策動で搬送可能であること。
- セメント、土砂、水を連続自動計量すること。
- INSEM材の連続製造が可能であること。
- 室内配合試験で製造するINSEM材と同等の練混ぜ、攪拌能力があること。
- 日当たり200m3以上のINSEM材製造が可能であること。
二種類の土砂を自動混合 最新INSEM専用プラントの開発
INSEM適性判断試験の実施
SBウォール工法研究会では、平成21年7月より、INSEM適性判断試験のサービスを実施しています。
当試験は、これまでSBウォール工法研究会で蓄積された1300余の配合試験データのうち、1006ケースを用いた配合試験結果を用いて、様々な解析を行い、配合試験結果と適性判断試験での推定値の相関が0.8以上(現状では0.93)となった事から、実施するサービスです。
適正判断試験の概要については、「現地土砂のINSEM材適応性確認手法.pdf」の適正判断試験をご覧下さい。
適性判断試験では、現地土砂のINSEM材適応性把握と土質物性値を得る目的として材料試験が必要です。
材料試験の必要項目は下記となり、この結果をもとに適性判断試験を実施します。
- JIS A 1204 土の粒度試験方法
- JIS A 1109 細骨材の密度及び吸水率試験方法
- JIS A 1110 粗骨材の密度及び吸水率試験方法
- JIS A 1203 土の含水比試験方法
- JIS A 1210 突固めによる土の締固め試験方法
- JIS A 1202 土粒子の密度試験方法
- JIS A 1105 細骨材の有機不純物試験方法
材料試験は一般的な試験になりますので、材料試験と適性判断試験の両方を実施する場合と適性判断試験のみを実施する場合の必要量・費用・日数は下記表-1となります。また、土砂の採取方法は「設計・施工マニュアルP.3-5」をご確認してください。
表-1
※日数は、土砂の容姿・曝気状況により前後する可能性があります。
適用範囲:設計時における、現地土砂のINSEM材への適性及び、改良材混合量の判断、単位体積重量、混合する単位セメント量の推定
提供する試験結果の情報:
- INSEM材への適性判断
- 改良材の有無、及び改良比率
- 設計時に適用する単位セメント量の推定値
- 設計時に適用する単位体積重量
注1)適正判断試験は、配合試験の様にINSEM材の示方配合を決定するものではございません(設計含水比の検討は行われません)。
よって、施工時には、配合試験を実施し、示方配合を決定する必要があります。
注2)当試験は、独自の試験方法を用いており、SBウォール工法での施工時の現地指導サービスを含めて総合的に行うサービスです。
よって、適性判断試験結果だけを他のソイルセメントへ適用する際は、サービス範囲外となりますのでご留意ください。
注3)本試験と同時に、土質試験を実施する必要があります(土質試験費用は本試験に含まれていません
表-1 参照)。
INSEM適性判断試験の改訂
お客様各位
INSEM適性判断試験報告書の内容について、これまでに皆様からいただきましたご意見やご要望を踏まえ、より内容を充実させるため改訂を行いました。
改訂内容については、「適性判断試験改定内容.pdf」をご参照いただければ幸いです。